化粧品の成分 リノール酸とリノレン酸 について

化粧品に使用される成分「リノール酸」は、
大豆油、ゴマ油、サフラワー油等に豊富に含まれている油液で、
体外から摂取することで補わなければならない必須脂肪酸のひとつです。
必須脂肪酸には他にもリノレン酸、アラキドン酸などがありますが、
こうした必須脂肪酸はビタミンFと呼ばれたこともありましたが、
厳密に言うとビタミンではなく実際に欠乏することはほぼないとされています。
またリノール酸はセラミド(角質細胞間脂質の主成分)の構成成分で、
・肌の乾燥を防ぐ
・老化防止
・角化症防止
等の作用がありますが、
不飽和脂肪酸であるため空気中において酸化しやすく、
更には高純度で使用することで肌に対し刺激を与えてしまうため、
希釈やエステルにした状態で用いられます。
化粧品成分としては
・保湿効果
・エモリエント効果
・抗炎症作用
・肌荒れ防止作用
等の目的で乳液やクリームを始めヘアケア商品などにも使用されます。
そんなリノール酸に関する成分には他にも
◆(リノール酸/オレイン酸)トコフェロール
別名:(リノール/オレイン酸)dl-α‐トコフェロール
目的:酸化防止剤、皮膚コンディショニング剤
◆リノール酸イソプロピル
目的:油剤、結合剤、エモリエント剤
◆リノール酸エチル
目的:香料、エモリエント剤
◆リノレアミドDEA
別名:リノール酸ジエタノールアミド
目的:親水性増粘剤、合成界面活性剤、ヘアコンディショニング剤、起泡剤
◆リノール酸トコフェロール
別名:リノール酸dl-α‐トコフェロール
目的:酸化防止剤、皮膚コンディショニング剤
◆リノール酸ラノリル
別名:リノール酸ラノリンアルコールエステル
目的:保護剤、ヘアコンディショニング剤、油剤、閉塞剤
等があります。
◆リノレン酸とは
高級脂肪酸の一種でリノール酸と共に必須脂肪酸であり、
水素添加することでステアリン酸となります。
化粧品成分としては
・洗浄剤
・エモリエント剤
等の目的で基礎化粧品や頭髪用化粧品等の各種化粧品に配合されています。
他にも
◆リノール酸グリセリル
別名:モノリノール酸グリセリル
目的:エモリエント剤、分散剤、乳化剤
説明:非イオン性界面活性剤でリノレン酸のグリセリンエステル
等があります。

【総評】
リノール酸は、これが主成分となるリノレックSという成分に美白効果があるとして厚生労働省に認可されている成分なので、問題ないと思われます。
但しリノール酸は過剰摂取によりアトピー性疾患の原因になることもあるので、食べ物などからの摂取は程々にした方がいいでしょう。

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